ELECTRIC LOCOMOTIVE EF15  Vol.2
EF15 16〜23

Last Update 2007.10.31


Index EF1516(EF1620) EF1517(EF1621) EF1518(EF1623) EF1519(EF1622)
EF1520 EF1521 EF1522(EF1611) EF1523(EF1612)

 第1次形(1〜8,16〜33号機) その2
 
*16〜19、22〜28、31〜33号機はEF16形 *9〜11号機は2次形、12〜15号機は3次形

昭和22年5月〜23年3月に登場した第1次グループの続きです。ここでは川崎製の16〜23号機を紹介します。 
 川崎製(16〜23号機)

川崎製1次形は通常、正面扉の向かって左側に付く屋根昇降段が正面扉の両側に二組付いている点が外観の大きな特徴です。また、前端バリ横のブレーキ管の配管方法にも特徴があり、1次形の日立、三菱製やその後の標準タイプと異なり、前端バリの上面、デッキ下を通り上から補助コイル前部に』形に降りてきて連結器脇に至っています。(1次形形態解説参照デッキ形状は日立、三菱と異なり後の標準タイプに最も近くがっちりしたものとなっています。

16号機〜19号機(昭和22年10月落成)がエアフィルタが大きく高い断面の車体で、20〜23号機はエアフィルタが小さく低い断面の車体となっています。なお、21号機1エンドデッキが1次形日立タイプとなっていますが、これは2号機(日立)の同箇所と入れ替わっている為と思われます。また、本グループの17,19〜22号機が屋根上にグローブベンチレータを取り付けていますが、これは製造時からのものではなく、機械室中央窓の増設やパンタグラフのPS14化などと同様、昭和23年の整備改造時に取り付けられたもので、なぜ川崎製に偏ったのかその理由は不明です。(整備改造は川崎以外の日立でも担当しています。)

20〜23が昭和26年に福米EF16に、16〜19が昭和30年から31年に上越EF16にそれぞれ改造されましたが、後に20,21号機はEF15に復元、22,23号機は上越EF16に再改造されています。
前燈の取付台座は19,21,22号機がステー式、他は原形のLP42用となっています。

※印…主な特徴です。画像をクリックすると大きなものが表示されます。
注:履歴の記事中の各項目は工場出場日。そのためEF16改造日とずれているものがあります。

 EF15 16=EF16 20〔水上〕
 
ef1620a
上越用EF16のトップナンバーとなった川崎製1号機の16号機。上越用EF16は昭和55年10月、EF641000に置き換えられるまで峠のシェルパとして黙々と働きました。正面扉横の昇降段が扉の両側に付いていますが、これは川崎製EF15 1次形の特徴です。第1・第5側窓は中央寄りでエアフィルタは大きいサイズです。また、車体断面は日立製が全機低くなって登場しているのに対し本機では高くなっています。
 
※車体断面高 正面扉左右に昇降段 第1・第5側窓内寄り エアフィルタ大 前燈取付位置原形 前燈小
6760レ  EF1620+EF15128 石打 1980.8.2
製造:S22.7.16
川崎車輌 No.131
EF16改造:S30.12.24
国鉄大宮工場
廃車:S57.2.27

移動:
S22.8.5   高崎第二
S22.8.27  長岡第二
S30.12.26 水上
S57.2.27  廃車

記事:
●S30.12.24 大宮:
EF16改造
EF1620
同機の2エンド側。後ろに続くEF15標準形と比べると屋根上のモニタの有無など、その差異が良く分かります。
水上 1980.5.3
800503-ef1620b2 上越用EF16となったグループは、奥羽線に行った物ほどの寒冷地対策は行われず、正面扉窓の固定化も行われていません。その為、通風口も未取付なので1次形の外観を良く保っていました。また、埋込式に改造された標識燈の取付位置は、福米形とは異なり標準位置となっています。
水上 1980.5.3
 EF15 17=EF16 21〔水上〕
800803-ef1621-2 16号機と同じく車体断面が高く、エアフィルタの大きな17号機。落成当初の1次形には抵抗器室上のベンチレータが付けられておらず、その後の整備改造で側窓中央の増設などと共に取り付けられています。本機は当時国電に使用され始めたグローブ式となっています。
802レ「天の川」  石打 1980.8.3
製造:S22.8.18
川崎車輌 No.132
EF16改造:S31.2.20
国鉄大宮工場
廃車:S56.12.12

移動:
S22.8.18  長岡第二
S31.2.21  水上
S56.12.12 廃車

記事:
●S31.2.20 大宮:
EF16改造
ef5853-EF1621 同機の前燈も原形のLP42と同じ位置です。
 
※車体断面高 グローブベンチレータ 第1・第5側窓内寄り エアフィルタ大 前燈取付位置原形 前燈小?
撮影:EF5853さん  6765レ 水上 1980.8.26
 EF15 18=EF16 23〔水上〕
EF1623 同じく車体断面が高く、エアフィルタの大きな18号機。本機は増設された抵抗器室上のベンチレータが通常のガーランド式となっています。こちらは2エンド側。
水上機関区 1980.5.3
製造:S22.9.21
川崎車輌 No.133
EF16改造:S31.2.11
国鉄大宮工場
廃車:S55.9.11

移動:
S22.9.23 長岡第二
S32.2.12 水上
S55.9.11 廃車

記事:
●S32.2.11 大宮:
EF16改造
ef1623f 同機の1エンド側です。
 
※車体断面高 正面扉左右に昇降段 第1・第5側窓内寄り エアフィルタ大 前燈取付位置原形 前燈大 避雷器中央取付
770レ  石打 1980.8.2
7次形EF1577(右)とがっちりと手を組むEF1623。本機は前燈の取付方法が原形のLP42と同じで、前燈前面が車体前面とほぼツライチになっています。その為、大型のLP402のランプケースの干渉を避けて、避雷器が抵抗器室の後方、車体中央部寄りに取り付けられています。
770レ  石打 1980.8.2
 EF15 19=EF16 22〔水上〕
 
ef5853-EF1622
同じく車体断面が高く、エアフィルタの大きな19号機。本機は増設された抵抗器室上のベンチレータが21号機と同じくグローブ式となっています。これがどういう経緯で5両のEF15に採用されたか、今となっては定かではありませんが、その後の電気機関車に採用するか試験的な意味合いで取付が行われたのではないかと思われます。

ちなみに対象になった17,19,20,21,22号機は、22号機を除き全て昭和23年9月に整備改造を受けた記録があります。グローブベンチレータ取付が川崎製に偏ったのは偶然でしょうか。なお、このEF15整備改造は記録に残っている限り、製造メーカーに関係なく日立を中心に行われたようで、同機も昭和23年に日立で同改造を受けています。

※車体断面高 グローブベンチレータ 第1・第5側窓内寄り エアフィルタ大 前燈大


撮影:EF5853さん  673レ  水上 1979.8.8
製造:S22.10.18
川崎車輌 No.134
使用開始:S22.11.8
EF16改造:S31.3.29
国鉄大宮工場
廃車:S55.5.29

移動:
S22.10.23 長岡第二
S31.3.30  水上
S55.3.12  1休指定
S55.5.29  廃車
最終走行:
S55.3 2,404,888km

記事:
●S23.9.6 日立:
整備改造・寒冷地対策・砂箱増設・汽笛増設
●S24.12.16:パンタグラフPS14に取替
●S28.10.21 大宮甲修:屋根雨樋取付
●S31.3.29 大宮甲修:自動窓拭器取付・標識燈埋込改造・前燈整備
●S36.11.7 大宮臨修:デフロスター取付・ブレーキEL6A→EL14AS改造
●S43.12.19 大宮臨修(出張):先輪軸受コロ式に改造
●S47.2.18 大宮全検:避雷器LA15に取替
●S49.2.21 大宮要検:昇降段改造
 
ef1622
 
同機の2エンド側です。同機の避雷器はパンタグラフ後ろに取り付けられているようです。また、前燈取付方法は一般的な1本の細いステー上に取付座が付いたもの。

水上機関区 1980.2.17
 EF15 20〔長岡(転)〕 EF15 20→EF16 9→EF15 20
 
nishino-EF1520
こちらもグローブベンチレータを付けた20号機です。本機から川崎製1次形も車体断面が低くなりエアフィルタが小さなタイプになっています。第1・第5側窓は中央寄りです。
車体断面が小さくなった影響で、前面の昇降段の取付位置がその分(100mm)だけ上にずれており、同様に正面ナンバープレートも上にずれていて、前面窓との間隔が異様に狭くなっています。 
 
本機の履歴には6号機同様、多くの改造項目が記載されています。目を引くのは昭和26年の雨樋取付でしょうか。1次形は全機落成当初雨樋が未取付だった為に行われたもので、履歴に記載はされてない他の1次形も同様の工事が行われています。
 
それにしてもサイド気味に見た福米形は実に精悍です。
 
※福米形 車体断面低 グローブベンチレータ エアフィルタ小 第1・第5側窓中央 正面扉横手すり 標識燈外寄り 前燈小 正面ナンバープレート位置上寄り

撮影:Y.NishinoさんY.Nishinoのホームページ)  長岡 1973.8.19
製造:S22.11.20
川崎車輌 No.135
使用開始:S22.12.5
EF16改造:S26.9.28
東京芝浦電気
復元:S42.11 大宮工場
廃車:S53.10.20

移動:
S22.11.28 長岡第二
S24.4.18  福島第二
S40.10.1  長岡第二
S53.7.5   1休指定
S53.10.20 廃車
最終走行:
S53.7 2,413,159km

記事:
●S23.9.19 川崎(改造製番No.2):
整備改造
●S24.3.27 日立:寒冷地対策・砂箱増設・汽笛増設
●S25.8.12 大宮丙修:レール撒水装置取付
●S26.11.29 大宮甲修:雨樋取付
●S30.11.27 大宮甲修:避雷器箱鉄製に取替
●S34.10.21 大宮甲修:自動窓拭器取付
●S35.9.9 大宮臨修:ブレーキ装置EL6A→EL14ASに改造
●S41.11.14 大宮甲修:水槽取外
●S45.7.13 大宮全検:先輪軸受コロ式に改造
●S45.10.25 長野臨検:電気式速度計取付
●S47.8.1 大宮要検:避雷器LA15に取替
●S51.7.7 大宮要検:昇降段改造
 
ohno-ef1520
20号機2エンド側正面です。EF151次形における車体断面の変更は車体そのものを変更するのではなく、単に車体台枠部分の厚さを100mm削ると言った豪快?なものでした。その為か細かい擬装に関してはメーカによって解釈が異なっていたようで、昇降段の取付位置は日立、三菱が車体上部を基準にしているのに対し、川崎では車体下部を基準にしたため、正面扉や前面窓との位置関係が車体断面の高低で異なっています。その為、顔の表情が両者で微妙に異なります。
撮影:ohnoさん  大宮? 1977.9.25
 EF15 21〔甲府〕 EF15 21→EF16 10→EF15 21
 
suzuki-EF1521
本機も屋根上のベンチレータがグローブ式となっています。首都圏へ転属した福米形は、5号機などと同様スノウプロウと汽笛カバーは外されましたが、前面扉及び前灯上のつらら切りはそのままでした。エアフィルタは小さなタイプ、第1・第5側窓は中央寄りです。つらら切りは超小形。写真は新鶴見区時代。
 
※福米形 車体断面低 グローブベンチレータ エアフィルタ小 第1・第5側窓中央 正面扉横手すり 標識燈外寄り 前燈小 1エンド側日立タイプのデッキ 正面ナンバープレート位置上寄り
撮影:鈴木さんRail Photo Gallery 途中下車)  目黒 1977.8.6
製造:S22.12.15
川崎車輌 No.136
使用開始:S23.1.24
EF16改造:S26.12.4*
東京芝浦電気
復元:S43.2.14 大宮工場
廃車:S55.7.10

移動:
S23.1.17  長岡第二
S24.4.14  福島第二
S40.9.28  長岡第二
S46.3.28  新鶴見
S52.12.17 甲府
S55.7.10  廃車

記事:
●S23.9.22 日立:
EF15整備改造
●S24.4.11 日立:パンタグラフPS14に取替
●S24.8.5 大宮臨修:レール撒水装置取付
●S26.12.7* 東芝:EF16改造
●S30.10.25 大宮甲修:レール撒水装置改造
●S34.9.22 大宮甲修:自動窓拭器取付・デフロスター取付・前燈整備・ブレーキ装置EL6A→EL14AS改造
●S41.10 大宮全検:先輪軸受コロ式に改造・レール撒水装置取外

*履歴上はS26.12.7
mattsun-EF1521 福米形の特徴が良く分かる写真です。なお、同機の1エンド側(写真のエンド)のデッキは、川崎製ながら日立の1次形タイプのデッキとなっています。2号機の欄でも述べましたが、日立製の2号機は1エンド側が川崎タイプとなっており、両機の1エンド側の台車がそっくり入れ替わっていると思われます。この両機は共に福島第二機関区に在籍しており、その期間に何らかの理由で台車が交換されたものと思われます。
撮影:まっつんさん  甲府機関区 撮影年月日不明
mattsun-EF1521b  
21号機の第1エンド通風口は機関士側に標準の6段の物ですが、取付位置はかなり低くなっています。
撮影:まっつんさん  甲府機関区 撮影年月日不明
Mr.slim-EF1521a 1次形の抵抗器室屋根上のベンチレータは新製当初付いていませんでしたがその後の整備改造時に取り付けられています。(17,19,20,21,22号機の5両でなぜか川崎製のみ)
こちらはMr.スリムさんが「(おそらく)会津若松のC11を撮影に行った帰りに東京近郊の駅で途中下車をしながら写した」ものだそうです。
撮影:Mr.スリムさんMr.スリムの道楽部屋  撮影地不明 1974.5.6?
Mr.slim-EF1521b  
同じくMr.スリムさん撮影の21号機。ホームに立つ女性の姿に時代を感じますね。(^_^;)
撮影:Mr.スリムさんMr.スリムの道楽部屋  撮影地不明 1974.5.6?
takechanman-EF1521  
こちらは2エンド側です。正面の通風口は左右共に6段で1エンド側と同様、低い位置に付いています。晩年の甲府時代の姿。
撮影:タケチャンマンさん  身延 1978年頃
ohno-ef1521 こちらは新鶴見区時代です。
「根岸線定番の桜木町です。1次型が来ると何よりもうれしかったですねえ。当時新鶴見区には80両近い旧型機が配置されており、1次型5両(4、5、7、8、21)が当たる確率は低く、めったに会うことができませんでした。
この頃は東京区、高崎二区、新鶴見区、八王子区等で200両近い旧型電機がいて、首都圏にこれだけの数が集結していること事態今考えると不思議な感じがします。」(ohnoさん)
撮影:ohnoさん  桜木町 1977.2.18
 EF15 22=EF16 11〔水上〕
 
福米を去った他の仲間がEF15に復元された中、同機と23号機のみEF16形のまま上越用EF16に混じって最後まで峠のシェルパとして活躍しました。とは言え水タンクや電気笛も取り外されており、外観は福米形EF15と変わりません。同機も屋根上のベンチレータがグローブ式です。側窓の両端(第1・第5側窓)はかなり外側に寄っています。(エアフィルタ中央部上) また、エアフィルタは小さいタイプです。1エンド側の前面の通風口は機関士側のみ6段ヒダ、2エンド側は機関士側、機関助手席側の両方が6段ヒダとなっていますが、標識燈埋込前はおそらく8段ヒダだったと思われます。
 
※福米形 グローブベンチレータ 車体断面低 第1・第5側窓外寄り エアフィルタ小 正面扉横手すり 標識燈外寄り 前燈小 正面ナンバープレート位置上寄り
5670レ 石打 1980.8.2
製造:S23.2.10
川崎車輌 No137
EF16改造:S26.11.2
東京芝浦電気
廃車:S56.5

移動:
S23.2.29 高崎第二
S23.6.18 長岡第二
S24.4.22 福島第二
S40.10.2 長岡第二
S55.3.20 水上

記事:
●S26.11.2 東芝:
EF16改造

EF15191と重連で上越国境を行く。福米形は標識灯の位置が通風口を避けて外側に付いており、低い車体断面と相まって正面から見ると精悍な面構えです。こちらは2エンド側で通風口が左右に付いています。なお、昭和40年代に長岡(転)区に配置されたEF15,16は正面扉の右側に手すりが増設されています。
下り貨物  越後中里―越後湯沢 1980.8.2
 EF15 23=EF16 12〔水上〕
 
800802-ef1612-2
22号機と同じく福米EF16の生き残り。通風口は福米タイプが取り付けられています。このことから同機は昭和23年12月〜昭和24年2月にかけて寒冷地対策を受けたものと思われます。こちらは第1エンド側。
 
※福米形 車体断面低 蓋付き通風口 第1・第5側窓中央寄り エアフィルタ小 正面扉横手すり 前燈取付位置原形 前燈小 標識燈外寄り 正面ナンバープレート位置上寄り
3662レ  EF1612+EF6438 石打 1980.8.2
製造:S23.5.12
川崎車輌 No.138
EF16改造:S26.8.27
東京芝浦電気
廃車:S55.12.5

移動:
S23.5.18 国府津
S24.1.27 高崎第二
S24.3.22 福島第二
S40.9.26 長岡第二
S55.3.20 水上
S55.12.5 廃車

記事:
●S26.8.27 東芝:
EF16改造)
ef1612n 同じく1エンド側です。この1エンド側デッキステップ手すりのR側(向かって左側)は奥の手すりがなぜか日立の1次形タイプと同じ手すりになっており、手すりが平行になってません。同様に3号機の同部分が川崎の1次形タイプとなっており、おそらくはこれらが入れ替わっているものと思われます。
水上機関区 1980.5.3
ef1612f  
こちらは第2エンド側です。同機も11号機同様、正面扉の右側に手すりが増設されています。また、同機のLP402前燈も原形位置に取り付けられています。
水上機関区 1980.5.3
Vol.3に続く

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